乳房画像研究会 症例検討会 座長集約

   4症例      公立学校共済組合 東海中央病院 診療放射線科 長尾康則

 乳房画像研究会では、平成19年度岐阜県放射線技師学術大会にて乳腺症例検討会を企画した。そこで、マンモグラフィ像と超音波画像について会場の参加されている会員の皆様と、司会者と討論形式による検討会を行い、各症例の最後に、東海中央病院 臨床検査科 医長 片山雅貴先生より解説とコメントを頂きました。 

症例1 22歳女性 近医を受診し右乳房に腫瘤を指摘され当院を受診。

腫瘤は右B−D領域で2Cm程度の大きさ。可動性あり。マンモグラフィ上右B領域に、粗大石灰化を認め、カテゴリー2、超音波検査上は同部位に腫瘤を認め、周りは石灰化があるため、内部の状況は明らかには観察できない。本人の希望にて腫瘤摘出術が施行され、病理所見は線維腺腫であった。

症例2 57歳女性 検診マンモグラフィにて指摘され、当院を受診。マンモグラフィのCC撮影では所        

    見は認められず、カテゴリー1.超音波検査では乳管の拡張を認め、右乳管内に腫瘍を指摘した。

    腫瘍部は大きいため部分切除を施行された。病理所見は乳管内乳頭腫であった。左も超音波検査

    上認めたが、経過観察中である。

症例3 29歳女性 右乳房C領域に腫瘤を自覚し、当院を受診。マンモグラフィにて右に構築の乱れを

    2箇所指摘。カテゴリー4.超音波検査上は、乳頭付近と、遠位部に腫瘤を指摘。乳頭付近の腫

    瘤は細胞針にて良性。遠位部腫瘤はマンモトーム生検にて乳腺症(硬化腺症)であった。

症例4 57歳女性 平成18年、当院ドックを受診。195月に腫瘤を自覚し当院受診。マンモグラフ

    ィ上はカテゴリー1.超音波検査上は同部位に1,5cm大の低濃度腫瘤であった。細胞針にて

    がんが示唆され、腫瘍より2cmのフリーマージンをとった、円状切除を行った。病理所見は

    乳頭腺管がんであった。

今回はマンモグラフィにて有所見があるものは、良性。しかし、マンモグラフィで指摘できないものが、

がん、ないしは、がんを念頭に要注意しなければならない症例であった。今後、マンモグラフィにおける所見の注意と、微細な変化を指摘できるマンモグラフィ撮影が重要となる。