面積線量を用いた心臓カテーテル
検査時における被曝線量の統計
県立多治見病院 中央放射線部
○藤井孝三、桐山知巳、増田豊
鈴木英志、田中孝二
【はじめに】心臓カテーテル検査の各検査(CAG、PCI、アブレーション)における皮膚被曝線量についてファント-ムを用いた各出力モードにおける比較ならびに面積線量を用いた各検査の被曝線量について比較を行う。
【使用機器】 AXIOM Artis dBC Siemens
【比較方法】20cmアクリルファント-ムを用いてCAGモード、EPSモードにおける装置出力モードの違いによる被曝線量の比較を行った。CAG、PCI、アブレーション検査時の被曝線量を装置付属の面積線量計により比較を行った。
【比較結果】ファント-ムを用いた各出力モードの比較ではCAGモードの透視と比べCAGモードの撮影が7.8倍、EPSモードではCAGモードと比較して透視においては0.4倍、撮影はCAGモード、EPSモードとも出力設定が同じであるため同等であった。面積線量計を用いた各検査の比較では検査時間、体厚、撮影角度により異なるが、各モードにおける線量率の比較は撮影が透視に比べCAGモード6〜10倍、EPSモード23〜30倍であった。被曝時間における透視時間の割合はCAG60〜90%、PCI90〜95%、アブレーション97〜99%であった。被曝線量における透視の割合はCAG10〜20%、PCI40〜50%、アブレーション70〜80%であった。被曝線量の積算線量では空気カーマにおいてCAG100〜200mGy、PCI300〜1000mGy、アブレーション60〜400mGyであった。